【インド法人設立豆知識】取締役準備書類について
インド進出を検討している日本企業の皆様、こんにちは!
今回は「インド法人設立における取締役が準備する書類」についてご説明します。
「登記のときに日本人の取締役が準備する書類とは?」
という質問をよくいただきます。
インド国籍の取締役と外国人として日本国籍の取締役が準備する書類の種類が
若干ことなります。
取締役同様、株主が準備する書類も同じ種類のためぜひ参考にしてください。
日本人取締役が準備する書類はたくさん!?
インド国籍取締役と少しだけ準備する書類と書類準備の工程が異なります。
Step 1. 本人確認書類を準備
Step 2. 公証役場でアポスティーユする
大まかな段階は上記となります。
Step 1 : 準備する書類
書類種類 | 準備するデータ | 英訳 |
パスポート | スキャン表と裏 | 必須 |
運転免許証 or マイナンバーカード or 保険証 | スキャン表と裏 | 必須 |
公共料金請求書 (電気代 or 水道代 or ガス代 or 携帯代 or 銀行明細書) | スキャン*最新データ2ヶ月分 | 必須 |
留意点
・原本スキャン書類を準備するため、スキャンデータは全て鮮明なデータとなるよう対応する*データが粗い、不鮮明なものは受け付け不可
・英訳について、原本データをコピーの上、日本語箇所を全て英語表記とする
・公共料金請求書は、居住証明となるため請求書にパスポートと身分証明書類と同じ氏名と住所が記入されているものでないといけない
・公共料金は登記申請日付けを起点とした最新2ヶ月分の請求書でなくてはならない。*登記申請月が1月の場合、12月と11月に発行された明細が有効。
Step 2 : 公証役場で書類一式を認証&アポスティーユする
日本で準備した書類は、日本以外の国で有効である必要があります。
そのために、公証役場で当該書類一式を認証、アポスティーユを行います。
そもそも認証、アポスティーユって何??
・認証(公印確認)
認証、または公印確認は、日本の官公署や自治体が発行した公文書に対する外務省の証明です。これは、ハーグ条約(外国公文書の認証を不要とする条約)に加盟していない国に文書を提出する際に必要となります。公印確認を受けた後、提出先国の在日大使館や領事館で領事認証を受ける必要があります。
・アポスティーユ
アポスティーユは、1961年10月5日のハーグ条約(認証不要条約)に基づく、外務省による証明です。これは付箋の形で文書に添付されます。
アポスティーユの主な特徴は以下の通りです:
- ハーグ条約加盟国間で使用可能
- 領事認証を省略できる
- 文書が公的機関によって作成されたことを証明する
・認証とアポスティーユの違い
適用範囲:認証はハーグ条約非加盟国向け、アポスティーユは加盟国向け
手続き:認証は公印確認後に領事認証が必要、アポスティーユは外務省の証明のみで完結
形式:認証は文書に直接証明、アポスティーユは付箋形式
持参する書類 | 書類形式 | 英訳 |
上述本人確認書類一式 (パスポート、運転免許、請求書) | カラーコピー | カラーコピー |
英語の宣言書(アポスティーユのための宣言書)* | 白黒コピー(署名必須) | - |
英語の宣誓供述書(INC 9)* | 白黒コピー(署名必須) | - |
英語の宣言書(PAN Undertaking Letter)* | 白黒コピー(署名必須) | - |
*これらの書類は、多くの場合依頼する会計事務所などが準備するものとなります。
全て自社にて独自対応される場合、MCAのウェブサイトよりダウンロードも可能です。
また、主要都市に位置する公証役場においては、認証とアポスティーユの両方を一度に行うことができます。最寄りの公証役場へ「インド現地法人登記申請のための書類をアポスティーユしたい」とお伝えいただき、必要書類などは事前に確認すると良いでしょう。
公証役場によっては、アポスティーユ対応を行なっていない拠点もあります。その場合、公証役場にて書類一式を認証し、外務省あるいは在日インド大使館へ出向きアポスティーユを行います。
まとめ
インド法人設立の際には、書類を適切に準備することも重要ですが、それらの書類を国際文書として証明する認証とアポスティーユを行う必要があります。手続きの詳細や最新の要件については、専門家や現地の会計・法律事務所に相談することをお勧めします。
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