埼玉県の老舗メーカーが、いまインドに向かう理由

Feb 20, 2026By Rie Ohno
Rie Ohno

埼玉県は、首都圏の生産拠点として発展してきた製造業集積地です。
食品機械、包装機械、精密部品など、BtoB領域で強みを持つ企業が数多く存在します。

そして近年、その中でも創業50年・100年を超える老舗メーカーが、インドへ進出している事例が増えています。

「海外はまだ早い」
「うちは中堅規模だから難しい」

そう思っている間に、同業他社は次の一手を打ち始めています。
本記事では、埼玉県企業の実例をもとに、なぜ今インドなのかを整理します。

1. 老舗メーカーがインドを選んだ実例

1.1 大森機械工業株式会社 ― 段階的買収による現地展開

大森機械工業株式会社は、包装機械の製造・販売を行うメーカーです。

同社はインド市場への参入にあたり、現地企業Multipack Systems社の株式をまず80%取得。その後2015年に100%取得し、完全子会社化しました。

これは単なる進出ではなく、

  • 既存市場シェアを持つ企業を活用
  • リスクを抑えながら段階的に経営統合
  • 現地ネットワークを獲得
    という、戦略的なアプローチです。

インドでは食品・医薬品分野の品質基準が高度化しており、日本の包装技術への需要は確実に存在しています。

1.2 ポーライト株式会社 ― グローバル供給体制の一角としてのインド

1952年創業の粉末冶金メーカー、ポーライト株式会社。

小型モータ用軸受で国内トップシェアを持ち、日本・台湾・マレーシア・中国・インドに生産拠点を展開しています。

インド法人「Porite India Private Limited」は2015年に設立。その後も工場拡張を継続しています。

インドは世界有数の自動車市場であり、部品サプライヤーにとって現地対応は競争優位に直結します。つまり、「顧客が動く前に動く」企業が、次の取引を獲得する構造が生まれています。

1.3 増幸産業株式会社― 社員25人でも可能な海外展開モデル

創業1802年、超微粒粉砕機の専門メーカーである増幸産業株式会社。
同社はインドに販売代理店を設置する形で市場参入しています。

特筆すべきは、社員数約25人規模でも海外展開を実現している点です。

いきなり工場を建てる必要はありません。販売代理店モデルであれば、

  • 初期投資を抑える
  • 市場反応を見ながら拡張
  • 固定費を最小化
    という形で進出可能です。

「中小だから無理」というのは、もはや前提ではありません。

2 なぜ「老舗企業」とインドは相性が良いのか

2.1 品質志向が高まるインド市場

インドは2023年以降、世界最多人口を抱える国となりました。
中間層の拡大に伴い、価格よりも品質を重視する層が増えています。

食品安全基準、自動車安全基準、医薬品基準の高度化により、日本の高品質技術への需要は着実に拡大しています。

2.2 長期視点の経営と成長市場の親和性

インドは短期的な利益最大化よりも、中長期での市場構築型戦略が求められます。これは、

  • 地道な改善
  • 品質重視
  • 長期取引志向

を持つ埼玉の老舗企業と親和性が高い構造です。

 
3 インド進出=大規模投資ではない

3.1 段階的進出という選択肢

インド進出には、複数のモデルがあります。

  • 販売代理店契約
  • 合弁
  • 段階的M&A
  • 駐在員事務所設立
  • EOR活用による現地人材雇用

など

重要なのは、「自社に合った方法を選ぶこと」です。

こちらの記事も併せてご利用ください。
▶︎「インド現地法人設立」と「駐在員事務所」どちらが最適?目的別に比較解説|日系企業向け進出ガイド

3.2 人材活用というアプローチ

現地法人を設立せずとも、EOR(Employer of Record)を活用してインド人材を雇用する方法もあります。
市場調査や営業拠点として、小さく始めることも可能です。

インドでのEORについては、こちらの記事も参考にしてください。
▶︎なぜ今「インド×EOR」なのか?日本企業が注目すべき理由とは

3.3 まず整理すべき3つの問い

進出前に考えるべきは、次の3点です。

  • 既存顧客はインドに動く可能性があるか
  • 自社技術はインドのどの産業と親和性があるか
  • 3年後・5年後の売上構造はどうあるべきか

    これを整理するだけでも、意思決定の精度は大きく変わります。

おわりに:埼玉の底力を、成長市場へ

埼玉県には、世界で通用する技術を持つ企業が数多くあります。
その技術を、国内市場だけに留めておくのか。
それとも、成長市場であるインドへ展開するのか。

次の一手を考えるタイミングに、本記事が一つの視点となれば幸いです。
情報収集段階でも結構です。まずは、

  • 自社にとって現実的な進出モデルは何か
  • どの程度の投資規模が必要か
  • リスクはどこにあるか
    を60分で整理してみませんか。

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株式会社インドの参考URL:

市場調査サービス https://indo1985.com/service-service-detail-02
現地法人設立サービス https://indo1985.com/incorporation
営業代行サービス https://indo1985.com/sales-outsourcing