【図解でわかる】インドBtoC市場概要:市場調査から始めるインド進出
インドのBtoC市場は14億人の人口を背景に、成長する中間層やデジタル化の波を受けて急速に拡大しています。ただし、地域・収入・文化によって消費者のニーズや行動は大きく異なり、場当たり的なアプローチでは成功が難しいのが実情です。
本記事では、インド進出を検討するあなたへ、BtoC市場の基本構造や、成功の起点となる「市場調査」の重要性、そして戦略立案の流れまでを網羅的に解説します。
*インドBtoB市場について関心をお持ちの方はこちらの記事もご確認ください
インドBtoB市場をまるっと理解! ~成功への鍵は市場特性&トレンド~
1.インドBtoC市場の全体像
1.購買チャネルの現状:オンラインとオフラインの融合
インドの消費者は、オンラインとオフラインの両方のチャネルを使い分けています。特に都市部では、利便性や価格メリットからオンライン購買が増加。一方、農村部では依然として地元の小規模店舗(キラナ)が主流ですが、スマートフォンとインターネットの普及によりオンライン購買も広まりつつあります。また、InstagramやWhatsAppといったソーシャルメディアを通じたコマース(ソーシャルコマース)も重要性を増しています。
2.インドの主要BtoC企業
以下の3社が、インドのBtoC市場を牽引しています
Amazon India:
米国発の大手ECプラットフォーム。幅広い商品ラインナップと迅速な配送サービスで都市部を中心に人気。
Flipkart:
インド発のEC企業。家電やファッション分野に強みを持ち、Walmart傘下で事業を展開。
Reliance Retail:
インド最大のコングロマリットReliance Industriesの小売部門。オンラインとオフラインの統合戦略を推進。
いずれの企業も、地域ごとの文化や消費スタイルに応じたローカライズ戦略を取っています。
3.地域別の市場特性
インドは広大で多様性に富んだ国であり、地域ごとの市場特性を理解することが成功への鍵です。
北部(デリーなど):行政とビジネスの中心地であり、消費意欲が高い。
西部(ムンバイなど):金融と製造業のハブ。高い購買力を持つ中間層が多い。
南部(ベンガルール、チェンナイなど):IT産業が発展し、オンライン購買の比率が高い。
東部(コルカタなど):伝統産業の多い地域で、文化的価値が購買に影響。
4.相場や価格帯
それぞれの所得層によって、相場や価格帯が異なります。

2.インドBtoC戦略立案の基本プロセス|市場調査から始めよ!
複雑な市場で成功するには、体系的な戦略プロセスが欠かせません。特に重要なのは「市場調査から始める」こと。日本とは異なる商習慣を理解せずして、現地市場での展開は困難です。
1.基本プロセス
STEP 1:マクロ環境(PEST)、競合、自社の状況を分析し、機会と脅威を把握
STEP 2:最も可能性のあるターゲット層を定義
STEP 3:製品・価格・販売経路・販促の視点からの戦略策定
STEP 4:体制・予算・スケジュールなどの計画を立案
STEP 5:実行とPDCA体制の設計
STEP 6:評価・改善を繰り返し、戦略を磨き続ける

2.主要消費者セグメントとアプローチの違い
STEP 2・3においてカギを握るのが、ターゲット消費者層の明確化と、それに合ったアプローチ設計です。これらの分類は、実際の市場調査から得られる消費者インサイトに基づいて初めて有効に機能します。
表面的な属性分析だけでなく、生活実態や価値観を深掘りする調査設計が不可欠です。

3.販売チャネル:オンラインとオフラインの最適ミックス
ターゲットの購買行動に応じ、販売チャネルの組み合わせを戦略的に設計する必要があります。

AIやデータだけでは分からない「現地のリアルな声」を聞き、市場調査を通じてどのチャネルが自社に最適かを見極めましょう。
3.インド進出に向けた3つの戦略ポイント
現地パートナーとの連携:
販路・文化理解・行政手続きなどでパートナーの存在は極めて重要です。特に、現地の商習慣や人脈を理解しているパートナーの協力を得ることで、初期の参入障壁を大幅に低減することができます。また、信頼できるパートナーの存在は、情報の正確性とスピードにも直結します。
地域特性に応じた商品展開:
エリアごとにニーズが異なるため、柔軟な商品ポートフォリオが求められます。たとえば、南部ではデジタルサービスに強い関心があり、北部ではファミリー層向け日用品が求められるといった傾向があります。市場調査を通じて、どの地域でどのような商品・価格帯が受け入れられるのかを把握することが不可欠です。
デジタルマーケティングの活用:
SNS・動画・インフルエンサーを活かした戦略が有効です。インドではスマートフォンを通じた購買行動が一般化しており、InstagramやYouTubeなどを利用したプロモーションが特に効果を発揮します。また、多言語での発信やローカル文化に配慮したコンテンツ作成も、ブランドの好感度を高める重要な要素となります。
4.まとめ
本記事では、インドBtoC市場への進出を検討する企業にとって「市場調査」がどれほど重要かを中心に、全体像、戦略プロセス、消費者セグメント、チャネル設計の各観点から解説してきました。
インド市場では、統計データや二次情報だけでなく、「現地のリアルな声」や「文化的背景」を踏まえた定性調査が成果を大きく左右します。
株式会社インドでは、こうした現地調査から戦略立案、実行支援までワンストップで提供しています。
・インド市場に特化した定性・定量調査設計と実施
・現地の生活者視点に基づくターゲティングと訴求設計
・実行可能性まで落とし込んだチャネル選定と販促戦略の提案
「まずはどんな調査をすべき?」「社内稟議に必要な資料が欲しい」など、構想段階からのご相談も歓迎です。
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参考URL:
市場調査サービス https://indo1985.com/service-service-detail-02
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